<<< Q & A・No.185>>>

 

 

 

 

 院長先生、こんにちは。しつけ教室でお世話になりました○○(××××)です。犬に関してど素人な私たちにとって、カルチャーショックのようなことばかりでとても勉強になりました。本当にありがとうございました。

 教えて頂いたとおり、ケージから出してリビングルームをフリーの環境にしてから10日ほど経ちますが、だいぶ落ち着いてきました。自分で落ち着く場所を探し、丈の長いカーテンのところでよく寝ていたり開けっ放しのケージの中に自分から入って寝ていたりします。部屋の中にある色々なものを自分の体を使って確認し、かじることもありますが激しいいたずらはなく過ごしています。色々なものに対して自分で乗り越えるということはこういうことなのかと、夫と2人で話しています。

 また、ケージからフリーにしてから、散歩後の興奮や掃除機をかけている時の吠えの程度が小さく短くなりました。以前は風呂場で水を流すと変な吠え方をしていたのですが、それは全く吠えなくなりました。姿が見えずよく分からない音に対して、怖がらないでいられるようになったのかな…と解釈しています。

 トイレは6〜7割ぐらいの確率で出来るようになってきましたが、何枚も敷いてあるシートの枚数をちょっと減らしてみたり、いつも敷いてある場所に敷かないでいるとシートがないのに粗相してしまいます。まだ条件付けが完全ではないということで、もうしばらくは広めにシートを敷いていればよいでしょうか。シートで出来たときにはよく褒めてドライフードを1粒与えています。食糞とオシッコ舐めもまだやっていますが、ウンチはすぐに片付ける、オシッコの粗相後は話しかけずに静かに拭くようにしています。

 ブラッシングは先生に教えていただいたように眠いときを狙ってやるようにし、ちょっとカプっと軽く噛んだりはしますが、以前のような激しい遊びに移行することはなくなりました。そうなる前に早めに切り上げるようにもしています。

 最近気になるのが、散歩(フリージングはかなり減りました!かなり自分から歩くようになりました!)のあとの手入れです。いつも散歩から帰宅後(毎日散歩ではありません)に風呂場へ抱っこして連れて行き、シャワーで脚を流すようにしているのですがかなり暴れます、逃げます。リードを着けたままでつないでますが、走れる範囲で走ります。最後にタオルで脚を拭こうとすると唸るようになりました。唸るのがちょっと怖いと思ってしまい、噛まれるのではないかと思ってしまいます。

 そのために若干こわごわ拭いているようになっているとは思うのですが、怖くても怖くないふりをして強く関わるしかないでしょうか。実は脚を洗うだけでもかなり暴れるので、自宅でシャンプーをしたことがありません。1度来て頂いたトレーナーさんにも、慣れない飼い主がこわごわシャンプーをするとシャンプー嫌いになってしまうことがあると言われ、ペットショップで1度だけシャンプーをしてもらいました。でもこれからはシャンプーも自分でやれるようになりたいと思っています。

 散歩後の脚の手入れとシャンプーのやり方について、やりやすい方法など教えていただけましたら幸いです(参考になるのでホームページ内の犬に関するQ&Aは全て目を通しています)。先日のようにクリニックに伺って直接教えていただきたいのはやまやまなのですが、診療の邪魔になるといけないと思い、今回はメールにしました(先生の犬や猫に会えるのもとても楽しいので、ちょっとした質問でも伺いたいぐらいです)。

 ちなみに、しつけ教室は1度で終わりなのでしょうか。第2弾のようなものはないのでしょうか。私たちが知らない犬に関することを色々と聞ける機会があると、とてもうれしいのですが…。先生もお忙しいと存じますが、先生のお話はとても勉強になるのでぜひぜひ開催していただければと思っています。以上、経過報告と質問でした。それでは、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

                       ○○○○(××××)

 

   

   

 

 

 

 

○○様

 シャンプー嫌いをシャンプー好きにするには、まずは身体が水に濡れることに慣らすことから始めること。それには楽しい散歩の途中や公園で遊ばせている最中などに、遊びの延長でさりげなく脚などに水をかける(あらかじめペットボトルを用意)機会を作り、少しずつその範囲を拡大する。要は本人の気分がのっている時にどさくさに紛れて水濡れに慣れさせる。水をかけたらご褒美を忘れずに。

 散歩を終えて家の中に入ってしまってからでは、散歩時と較べると犬自体のテンションが低くなっているので,そんな時に有無をいわせず風呂場に連れ込めば何事かと構えてしまうし、そこで嫌なことを無理強いすれば全くの逆効果。犬に何かをしようとする場合もさせようとする場合も、必ず本人がリラックスしているか、気分良くしている時を選んでそれをするのが基本です。

 全身のシャンプーなどは、先日お話したしつけを徹底し、犬との信頼関係がきちんと構築されてからすればいいこと。その時点では何でも無条件でやらせます。ここで焦ることもないでしょうし、シャンプーなどしなくても病気になどなることはありません。それまでは今のように脚を洗う程度にしておいたらどうですか。ただし、それに慣らすには上述したやり方でね。

 残念ながら躾け教室の第2弾はありません。これをするには大層パワーがいるので、暇はいくらあっても2度3度はちょっときつい。というよりも当日のレクチャーには、真剣勝負で私のもてる知識と経験と情熱のすべてを出し尽くしていますで、それをちゃんと実践していただければ、もはやほかに必要なことはありません。わからないことがあればメールなどで適宜ご質問下さい。

 

   

 

 

 

 

 院長先生、おはようございます。

 シャンプーについてのお返事をありがとうございました。先生の説明でとても納得できました。シャンプーしなくても病気にはならない…そうですよね。ちょっとホッとしました。具体的な方法を教えていただいたので少しずつ取り組んでみます。

 あともうひとつふたつ、確認と教えていただきたいことがあります。

ヽみ付きについて。

 しつけ教室の翌々日に一度相談させていただきました。まだ、噛み付きます。遊びで噛んでいると思うのですが、噛む力が強くなってきたのでかなり痛いです。立っていたり、ソファに座っていると時々脚をガブっと噛んできます。四六時中常に噛むのではなく、××××自身が活動的で部屋の中をうろうろとしているときや、いたずらして欲しくないものを噛んだりしているのを注意したとき(××××の行動を意識しているとき)、夫が帰宅したときなどどちらかというと活動性が高まっているときに多いです。

 噛んでも無視するようにとのことだったので、噛まれてもそのままの状態で歯が離れるのを待っているのですが、ガブガブガブと続けて噛んでくるときもあり、そこで動こうとすれば益々ガブガブしてくるので私たちの手足は傷だらけ、かさぶただらけです…。

 噛まれたら部屋から逃げるようにとも教えていただきましたが、なかなかこちらの都合もあり、料理中や何か作業をしているときはそうもいきません。噛んできたときに“痛い!”とか“だめ!”とか言ってみたり、座れの指示を出してみたり、音を立てて気を引いてみたりもしていますが、やめてもまたすぐにガブっときてしまい、ピタっと完全にやめることはあまりありません。

 あまりの痛さについイラっとしてしまい、軽く突き飛ばしてしまうこともあります。やめたときに褒めようとすると、出した手で遊ぼうと噛んできたり、遊びを誘うポーズになってしまいあまり褒められなかったりもします。やめたときの褒め方が足りないのか、それとも噛まれることへの私たちの我慢がまだまだ足りないのでしょうか。

 噛みたい欲求が満たされないのかなとも思い、時々犬用のガム(牛のひづめ)も与えてます。与えるととても集中して噛んでいますが、私たちに噛み付いたときにそれを与えても感心が薄いです。痛いことはすぐにでもやめさせたいのですが、無視することの効果が出てくるまで我慢するしかないのでしょうか。

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 部屋に置いてある段ボール箱によく噛み付いたり、爪とぎのようにガリガリやってぼろぼろにしてくれます。タオルやソファーのカバーも引っ張ったりします。ソファの上に置いた服なども、時々噛み付いて引っ張ったりしています。だめ!と言ってもちょっとやめてはまたすぐ同じことをやっています。代わりに他のおもちゃを与えても、すぐにまたちょっかいを出してきます。

許せない範囲ではないのですが、やって欲しくないことをだらだらと容認してしまうような状態でいいのか、もっと叱って、やめたら褒めるを根気強くやるしかないのか…。留守番中は全くいたずらをしていないので、遊びでやっているか、こちらの気を引きたくてちょっかいを出しているような気がします。根気強くやるしかないのでしょうか。

 しつけ教室からまだ2週間も経っていないのですが、やめて欲しいことはすぐにでもやめて欲しいと焦りのような苛立ちのような感情を持ってしまうことがあります。散歩でだいぶ歩けるようになったり、食事中は静かに待てるようになったり、留守番は大丈夫だったりと出来ることも多くなった分、こちらの都合で期待を持ってしまいます。何でこうなのかなぁと落ち込むこともありますが、ネイティブのようなスーパードッグへの道を着実に歩めるよう、私たち2人と1匹で頑張っていきたいです。

 何分、犬とこんなに触れ合うことがなかったので分からないことだらけで、いちいち相談して申し訳ありません。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。しつけ教室の第2弾はないのは非常に残念なのですが、先日のメモを見て繰り返し確認しながら頑張ります!

 先生もお忙しいと存じますが、くれぐれもお体にはお気を付け下さいませ。たくさんの犬猫や私たちのような大勢の飼い主のためにも、生涯現役でお願いします!!

                   ○○○○

 

  

  

 

 

 

 

○○様

 執拗な咬みつき行動については、子犬の習性そのままにより相手の関心を引きつけ易い乱暴なやり方で遊びに誘っているわけです。お調子者の個体にはよく見られるパターンです。そのような場合、大人の犬の世界では調子に乗ってそういうことをすると、手痛い目に会うということを学習させることも必要なので、しつけ教室で説明したマズルコントロールを実施してみて下さい。両手で犬の頭(鼻面)と背中を思い切り床に押し付けるというあれ。本人がオシッコをちびったり悲鳴をあげるまでは絶対に解放してやらない。その間、ダメ!といった制止のコマンドを出し続ける。調子に乗っているなと見たら、即座に躊躇せず妥協しないで毅然としてそれを実施すること。解放後はご褒美も何も不要で完全無視。

 ひたすら飼主の関心を引きたくて咬みついてきている犬に、代わりにこれ咬めやってただ犬用のガムを与えただけでは、いきなりそちらに興味を移してなんかくれませんよ。あくまでも犬が望んでいるのは、ガムではなく飼主の関心を引くことなんです。したがってそういうものを使って咬み癖を行動修正しようと思えば、飼主を咬んでもその関心を引くことはできないけれど、ガムを咬めば飼主の関心を引くことができる、というように犬の考えを変えさせることが必要になる。これが教室でも説明した行動療法における行動変換代入法というものです。それには、飼主を咬んできたら大きな音を立てるなどして気をそらせ、即座に代わりとなるガムを与えるとともに、それを咬んだら目一杯関心を向けて褒めてやるという方法を繰返す。それほど調子に乗っていなければ普通この方法で十分です。

 いたずらについても、家人の留守中にはそれが見られないということからもわかるように、明らかに家人の関心を自分に向けさせるための行動です。要は注目されたいというその一心による、典型的なガキの行動というわけ。それに一々反応していたら相手の思うつぼ。教室でも説明したとおり、それを見咎めて叱ることも相手に関心を向けたことになるんだということを忘れないように。すなわち、声を出して叱ることでいたずらを中断させるのと、大きな音を立ててそれをするのでは相手の捉え方が全く違ってくるんです。前者はあくまでも自分に注目してくれたことでの一時中断であって,すでに相手の思うつぼにはまってしまっているのに、それを褒めてやったって何の意味もないどころか逆効果でしょう。それに対して、後者の場合は単に音に気をとられての一時中断であるからこそ、純粋にいたずらをやめたということで褒めてやることの意味がある。

 犬のしつけにおいて、望ましくない行動をする犬に対してなぜ叱ることが駄目なのか。それは我々が大声を出し、時には怒りに任せて叱っているつもりでも、犬からみればその瞬間は飼主の関心がすべて自分に向けられているわけであり、そうやって飼主の注目を得ることこそが他者依存性の動物である犬が最も望むことだからです。叱られている時はこちらの剣幕に押されてシュンとしたとしても、注目されるならそんなことは屁でもない。犬にとってみれば、望ましくない行動をすればするほど叱られるので、益々望みがかなえられる結果となり、それ欲しさにさらに望ましくない行動がエスカレートするということになる。結局、叱ることがご褒美になってしまうのでは叱る意味がないわけで、意味のないことをしてもしょうがないということですね。

 しつけにあたっては、あれをしなさい、これをしなさいとか、あれをしてはいけない、これをしてはいけないということを言われたとおりただやみくもになぞるのではなく、なぜそうするのか、なぜそうしてはいけないのか、その意味をきちんと理解しながら進めて下さいね。世間に氾濫するハウツー本や素人考え的なネット情報の多くがそういう基本的な部分が欠落しており、書かれていること、言われていることだけを鵜呑みにした挙げ句に、全く誤った対応をしてしまうケースは山ほどありますのでご注意を。少なくとも当方のしつけ教室では、そういう部分をしっかりご説明したつもりですので、もう一度それをよく噛みしめながら進めて下さい。しつけに焦りは禁物です。犬にしても猫にしても我々の思惑などとは無関係に生きており、決して理屈通りにはいきませんので。

 

 

 

 

 

 院長先生、こんばんは。

 毎回とても分かりやすくて説得力のあるお返事をありがとうございます。先生からのお返事を昨晩夫と共有しました。しつけ教室のときもこういう説明だったよねなどと確認しあいながら共有しました。

 昨日、夫がいないときに絡んでしつこく咬みついてきたので思い切ってマズルコントロールをしてみました。初めてのことで押さえつけることに必死になってしまい、ダメ!というコマンドを出し忘れてしまったのですが…。キャンキャン言っている××××を見て罪悪感もありました。ただ、今の××××には必要なことなんだと思うようにしています。

 マズルコントロールとその後(夜)は無視をしてから、執拗に咬みつくことがなくなりました。遊びの雰囲気になっても大体1度だけガブっとして終わります。咬む力もとても弱くなりました。マズルコントロール前と後の違いに驚きました。いたずらのときも、無視を続けると自然とやめるということがよく分かりました。こちらの思いとゆいまるの捉え方は違うので、その辺りをよく考えながら対応していこうと思います。

 また悩んで混乱してきたらメールで相談させて下さい。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 


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